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研究成果

暗号モジュールのサイドチャネル攻撃実験データ交換用標準フォーマット(WXF)

WXF v1.0

横浜国立大学大学院環境情報研究院 松本研究室のハードウェアセキュリティチームは,2007年度に同チームが実施したサイドチャネル攻撃用標準評価ボードSASEBOの個体差調査のデータ配布用ファイル形式を原型として,サイドチャネル攻撃実験データの交換に広く適用できるフォーマット Waveform data eXchange Format (WXF) を作成しました.


本フォーマットの目的は以下の通りです:

  1. 主にブロック暗号へのDPA型のサイドチャネル攻撃実験を行うための測定データを対象として,測定データを交換する際のデータ形式(フォーマット)を標準化すること.
  2. 次のことを可能にする:
    • 測定ツールは,この標準に従ってデータを整形して出力すれば,少なくともDPA実験に必要な情報(必須部分)を提供でき,その他の情報(オプション部分)を添付してもそれが分析ツールを阻害しないようにできる.
    • 分析ツールは,DPA実験に必要な情報を取り込むことができ,必要に応じて,その他の情報を参照できる.
  3. フォーマット標準化によってデータの配布や公開が可能になり,他の環境で測定されたデータを利用できるようになる.新規アルゴリズムの比較検討や,その追試,試験基準の策定に役立てたい.

ここに,本フォーマットを定めた文書とサンプルデータを公開します.

謝辞:フォーマットWXFの検討に際しては,CRYPTREC暗号モジュール委員会電力解析実験ワーキンググループ(WG)の委員および事務局各位から多くの有益なご指摘ご意見を頂戴しました.特に同WG委員の黒川防衛大学校教授の研究室には初期の段階でご討論を戴きました.ここに,検討に加わって戴いた皆様に感謝いたします.ただし,本文書およびフォーマットWXF_v1.0に潜在する誤りがあるとすればその責任は全て松本研究室 責任者(松本 勉)に帰するものです.


WXFデータ

サイドチャネル攻撃用標準評価ボードSASEBO-R用の暗号LSIに実装された5個のAESを測定したデータをWXFに従って整形し,以下に公開します.

  • 2008年11月08日(土):AES_Comp - 667,967,185 byte
  • 2008年11月08日(土):AES_TBL - 615,175,620 byte
  • 2008年11月08日(土):AES_PPRM1 - 802,561,433 byte
  • 2008年11月08日(土):AES_PPRM3 - 684,274,425 byte
  • 2008年11月08日(土):AES_SSS1 - 752,105,289 byte

上記のデータを相関係数の分析用に加工したファイル(Wavs&Drgs)を以下に公開します.

参考資料:


改版履歴:

2008.10.14 公開開始.

2008.11.08 サンプルデータBUG FIX, WXFデータ追加, ZIPファイルのサイズ記載.

2009.02.14 参考資料を追加.


Copyright(c) 2008, YNU MLAB TRHチーム